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ラブキャナル-産廃処分場跡地に住んで-

ロイス・マリー・ギブス 著山本節子 訳
  • ISBN978-4-88416-184-2
  • 四六判 354ページ
  • 2009年5月
定価:2,096円(本体1,905円+税)

主婦がホワイトハウスを動かした600日。
流産、死産、奇形、がん…産廃処分場の上の住宅地は、死の土地だった。
アメリカの環境政策と市民運動を根本から変えたラブキャナル事件の全貌。
日本の産廃問題にも大きな警鐘を鳴らす。

▲画像1――2009年第35巻第3号掲載「人間と環境」(日本環境学会発行)
▲画像2――2010年1月13日付「環境新聞」掲載(環境新聞社発行)

《もくじ》

訳者前書き――住民運動へのエール(山本 節子)

Ⅰ ラブキャナルで起きたこと

ラブキャナル事件の前のこと/息子が学校に通い始めて/ドアをノックして/病んだ地域/本当の問題/ドアは閉ざされなかった/公務員への信頼をなくす/オルバニーでの会合/爆弾宣言――妊婦を移住させる/路上の集会/ケリー知事が欠席?/ラブキャナル家屋所有者協会/VIPたち/知事に会う


Ⅱ 低湿地理論

ホワイトハウスでの会合/ラブキャナルの烙印/集会を仕切る/特別チームに協力する/政府のやり方/初めてのトークショー/「やっているところです」/低湿地理論の発見/修復作業/移住が拒否される――州はまたうそをつく/抵抗する/フィル・ドナヒュー・ショウ/主婦のデータ/選挙後も戦いを続ける/ピケを張る/肝臓酵素調査/ラブキャナルのクリスマス/ニューヨーク州健康局の恐怖/行動し続ける/妊婦と2歳以下の幼児を移住させる/メディアの関心を引きつづける/化学物質の山の上にゴルフコースを作る

Ⅲ 死を招く土地

全国的認知/子どもがほしい/ナイアガラ・フォールズ市――キリング・グラウンド/さらなるヘマ/州の官僚主義/顔をつきあわせて/団結するか、それとも…/ヒアリング、またヒアリング:誰が聞いているのか?/州政府の言うことにはもう驚かない/「決定」前にあと何人の子が死ぬのか?


Ⅳ モーテル住まいの人々

ふたたびワシントンへ/150家族、一日7500ドル/オルバニーで:「帰って庭いじりしなさい」/ジェーン・フォンダに会う/ケアリー知事「これ以上、移住させない!」/染色体の調査/人質を取る/「小さなジュリーは死んだ!」/ついに移住が決まる

Ⅴ 今なお問題を調べて

フィル・ドナヒューと政治的行動/ラブキャナルのボートピープル/大統領の訪問/再活性化委員会/ラブキャナルの人々/ラブキャナル家屋所有者協会は前進する

[あとがき]そしてストーリーは続く…

政治の指令、科学ではなく/新家族の入居を止める/銀行への圧力/政府訴訟終わる/ラブキャナル住民は今?/あなたの裏庭にも起こりかねません


「ラブキャナル家屋所有者協会」声明


【著者・訳者略歴】

ギブス,ロイス・マリー
1952年生まれ、アメリカの環境運動家。1978年に表面化した「ラブキャナル事件」の中心人物。住民を率いて市、州、連邦政府と戦い、処分場跡地に開発された住宅地から全戸避難を勝ち取り、「スーパーファンド法」の設立に寄与した。1980年には、独自の住民組織(現「健康・環境・正義支援センター」、CHEJ)を設立、今なお地域住民を助けて環境正義の実現のために行動している。多くの環境賞を受賞している他、いくつかの大学から名誉学位を受けている。2003年にはノーベル平和賞の候補者になった。

山本 節子
行政ウォッチャー、調査報道ジャーナリスト。立命館大学文学部英米文学科卒業。住民運動をベースに、土地開発や環境汚染、焼却場や処分場問題に取り組む一方、国の政策を転換させるための努力を続けている。

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